＜イブ＞
夜の洞川は、温泉情緒たっぷりで、散策にもってこいです。
さっそく、大きなハサミを持った生物に遭遇！ さては、農作物を食い荒らす悪い虫だな！
洞川観光協会を代表して、役乃イブが退治します！
＜村民＞
それは子供達に人気のクワガタという昆虫です。何の悪さもしません。
＜イブ＞
都会では、ゴキブリとカナブンとセミ位にしか、お目にかかれませんが...。
おや？ 耳を澄ませば、まだ 8月だというのに、河原では鈴虫が鳴いています。
これは異常気象の影響でしょうか。
＜村民＞
水のきれいな場所にしか住めない、カジカガエルの鳴き声です。
＜イブ＞
う～ん、よく分からないけど、都会の川や空気がキレイになれば、もっといろんな生き物が戻ってくるんだね。
私達も見習うべきです。
＜村民＞
ようやく、まともなことを言った...。
＜イブ＞
通りから少し離れた場所を調査してみると、アジアンテイストな喫茶店を見つけました。
早速、潜入調査開始です。
ここでは、インドのチャイが飲めるほか、自家製のかぼちゃケーキが頂けるそうです。
隣の人の作法をまねて、イブも横になってみました。
なるほど、まさに伝統的な光景です。日本の文化は素晴らしいです。
私達も見習うべきです。
＜村民＞
単に、寝てるだけやろ！
＜イブ＞
夜空にのろしが上がっています。
近隣の村との通信手段です。
電話やメールがなかった時代には、離ればなれになった恋人たちは、このような伝統的かつ芸術的な方法で、愛を語り合います。何とも情熱的です。
求愛のシーズンには、火花の色や大きさで、若い女性たちは結婚相手を見定めるのでしょうか。若い男女の熱い思いが、今夜も夜空を焦がします。
私達も見習うべきです。
＜村民＞
これは花火大会です！
＜イブ＞
洞川にて、行者祭りが開催されます。
イブは、お祭りを見るのが、はじめてです。
まず最初に、消防訓練が始まりました。
赤い防護マスクと防火服を身に付けて、激しく体を動かすことで、周囲に注意を促しています。
地元の方々は、防災にとても熱心なのです。
私達も見習うべきです。
＜村民＞
それは、ひょっとこ踊り！
＜イブ＞
緊急事態です！
龍泉寺の境内が燃えています！ ものすごい煙に包まれています！
そんな中、危険をかえりみず、白い衣装でサイレンを鳴らしている一団がいます。
勇敢なレスキュー隊員の誘導で、村人も残らず避難場所に集合しました。
私達も見習うべきです。
＜村民＞
それは、護摩焚き＆行者さんのほら貝！
